出典
中国国家移民管理局の公告をもとにしたJETRO(日本貿易振興機構)の記事、および特典旅行.com「中国|渡航情報・旅行の準備ガイド」の情報を参照しています(JETRO: jetro.go.jp、特典旅行.com: tokutenryoko.com)。
要約
中国国家移民管理局は2026年9月21日、外国人がホテル以外の場所に滞在する際に必要な「宿泊登記」をオンラインで行える制度を、全国で導入すると発表しました。これまで河北省や四川省など7つの省・自治区・直轄市で試験的に実施されていた仕組みが、試験結果を踏まえて全土に拡大された形です。
中国の出入国管理法では、外国人がホテル等の宿泊施設以外、つまり友人・親族の自宅や民泊、賃貸物件などに宿泊する場合、入居・宿泊開始から24時間以内に本人または宿泊提供者が居住地の公安機関で登記手続きを行うことが義務付けられています。これに違反すると警告や罰金の対象になる可能性がある規定です。
今回のオンライン化により、国家移民管理局の行政サービスウェブサイトやアプリ、WeChat、アリペイのミニプログラム上でオンライン宿泊登記が可能になりました。なお、これまで通り居住地の公安機関の窓口でのオフライン登記も継続して利用できます。
考察
今回の変更は、ビザ免除措置の拡大や訪中旅行者の増加を受け、中国政府が外国人の滞在手続きをより簡素化しようとする一連の取り組みの一環とみられます。同時期には訪日ビザ料金の大幅値上げなど日本人に厳しいニュースも伝えられていましたが、今回のような利便性向上策も並行して進められている点は注目に値します。
特に民泊や友人・親族宅に宿泊する個人旅行者、あるいは長期出張者にとっては、これまで公安機関の窓口まで出向く必要があったため、言葉の壁や営業時間の制約で手続きが負担になるケースが少なくありませんでした。スマートフォン一つで完結できるようになれば、こうした手間が大きく軽減される可能性があります。
一方で、この制度はあくまで「ホテル以外」に宿泊する場合に限られる点には注意が必要です。通常のホテルに宿泊する一般的な観光客にとっては、従来通りチェックイン時にホテル側が登記を代行するため、直接の影響はほとんどないと考えられます。
日本人への影響
ホテル宿泊なら手続き不要のまま公安窓口に行かずスマホで完結民泊・親族宅泊まりは登記義務が継続
一般的なホテルや旅館に宿泊する多くの日本人観光客にとっては、今回の変更による直接的な影響はほとんどありません。従来通りチェックイン時にホテル側が宿泊登記を代行してくれるため、旅行者自身が意識する必要はない点は変わらない安心材料と言えます。
一方で、民泊サービスを利用したり、中国在住の友人・親族宅に泊まったりする予定がある人は注意が必要です。宿泊登記そのものの義務がなくなったわけではなく、方法がオンラインでも選べるようになっただけなので、滞在開始から24時間以内という期限や、未実施の場合の罰則規定は引き続き有効です。
中国への渡航や長期滞在を予定している場合は、今回のようなオンライン登記の仕組みが使えるかどうか、滞在先や自治体によって運用状況が異なる可能性もあるため、出発前に最新情報を確認しておくことをおすすめします。
